楽器で音を出す前、マウスピースだけや、ネックまでの状態でなんとなく、理由もわからず音出しをしていませんか?
マウスピースだけ・マウスピース+ネックだけでの練習は、練習目的を正しく理解していれば、かなり有効です。
- なんとなくマウスピースやネックだけで音出しをしている
- 楽器本体は借り物だけど、マウスピースは保有しているので、マウスピースだけの練習方法が知りたい
- スランプ脱出方法が知りたい
私バージェスが考える、マウスピース・マウスピース+ネックの練習目的はこちら!
マウスピース練習→アンブシュア確認
マウスピース+ネック練習→音色・鳴りの確認
マウスピースだけ、マウスピース+ネックだけの練習は、「音を出すのがやっと」という初心者だけが行うものではありません。
私自身、今でも取り組んでいる練習メニューとなります。
今回の解説は、スランプから脱却したいときに特に有効です。ぜひ最後までお読みください。
1.マウスピースだけの練習
まずは、マウスピースだけの練習方法を紹介していきます。
1-1.アンブシュアの確認
マウスピースだけの練習で行うべきことは、「アンブシュアの確認」です。
特に、マウスピースを噛みすぎていないかの確認ができます。
チューナーを使って、マウスピースだけで演奏した時の音程を確認します。
普段、自分がマウスピースだけで演奏すると、何の音程になるのか覚えておきましょう。
調子が良いときに、何の音程か確認してみるのも有効です。
スランプになった場合は、脱力ができていなくて、力が入ってしまっていることが多い。
マウスピースを噛んでしまうのも、その1つの症状。
普段、自分がマウスピースだけで出す音程と、差がないか確認してみてほしい。
私がマウスピースだけで、演奏したときの音程を記載します。
これが答えではないですが、参考にしてみてください。
楽器 | 音程(実音) |
ソプラノ | H |
アルト | A |
テナー | G |
バリトン | E♭ |
「マウスピースを噛んでしまっている・下唇が痛い」という悩みのある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。噛みつき奏法から、脱却するためのヒントを記載しています。
>サックスのアンブシュア 〜顎(あご)の使い方・下唇の痛みからの脱却方法
1-2.(応用編)マウスピースだけで音程を変える
これは上級者向けの練習ですが、マウスピースを使って、音程を変える練習も有効です。
1オクターブ近く音程が出せれば、かなり柔軟なアンブシュアです。
具体的には、次のような方法で音程を変化させます。
- 舌の位置
- 声帯の状態
- 下顎の位置
- 息の方向
音程は、下げる方にコントロールします。
音程を上げられたとしても、通常のアンブシュアの半音〜全音程度上までです。
習得できると、音程を下げるのがかなり楽になる。
良い音色を保ったまま、音程を変化させられる。
1-3.マウスピースだけの音出しは難しい
初めて楽器を触る方には、マウスピースだけの音出しからでなく、マウスピース+ネックで音出しをさせてみるべきです。
サックスを初めて吹く人は、まずはマウスピースだけで音を出してみよう。
あかーん!
マウスピースだけは音出しにくいんだから、ネックもつけてあげて!
順序的には、「マウスピース→マウスピース+ネック→楽器をつける」ように感じますが、これは誤りです。
マウスピースだけの方が、ネックをつけた状態より、使う息の量は少ないですが、音が鳴るツボが狭いです。
初めて楽器を触る人には、まずはマウスピース+ネックで、音を出す感覚を掴んでもらう。
これまで解説した通り、マウスピースだけの練習も有効ですので、楽器に慣れてきたら取り組んでみましょう。
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2.マウスピース+ネックだけの練習
マウスピースとネックだけで行うべきことは、「息の使い方・音色・鳴りの確認」です。
マウスピースだけでもなく、楽器本体をつけてでもなく、ネックまでの状態がベストな理由は、次の通りです。
マウスピースだけの練習
- 出る音が非常にやかましく、音色の変化を検知しにくい
- 音が鳴るツボが非常に狭いので、息の方向を変化させるのが難しい
楽器本体をつけての練習
- 音域によって抵抗感が変わり、息の使い方だけ意識することが難しい
- 音程など様々な要素が気になるため、ネックだけの方がシンプル
ネックまでの状態で、マウスピースをくわえる角度、息の方向や息の量を変化させて吹きます。
1番音色が良く、鳴っている息の使い方を覚え、この状態で楽器をつけて演奏します。
マウスピース+ネックで演奏すると、確認項目が少なく、シンプルに奏法を確認できます。
今でも私自身、スランプで納得のいく音色が出ないときは、楽器本体をつけずネックまでで奏法を確認している。
スランプの時は、ネックまでで吹いたときに、1番良い音が鳴っていないことが多い。
スランプ克服に特化した内容は、こちらの記事でも解説しています。
>【最短1分】サックス奏者に贈るスランプ脱出7つの方法・考え方
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まとめ
今回は軽視されがちなマウスピース・ネックを使った練習方法を紹介してきました。
- マウスピースだけで演奏したときの音程をチェック
- マウスピースだけで音程を変える練習は、柔軟なアンブシュア作りに有効
- マウスピース+ネックで、息の使い方・音色・鳴りの確認
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(番外編)練習についての考え方
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そのルールをまとめたのがこちらの記事ですので、ぜひお読みください。
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