ダダリオから発売された、新作の樹脂リード(VENN)を試奏しましたので、レビューしていきます。
私自身、数年間レジェールリードを使用していますので、樹脂リード同士の比較も解説していきます。
吹奏感は、レジェールと比較して、VENNの方が葦のリードに近い
レジェールに慣れている人はレジェールのまま、葦のリードの代わりとして練習用に使いたい人はVENNも候補
使用楽器
参考までに、試奏で使用した私のセッティングを紹介します。
- マウスピース…セルマーコンセプト
- リガチャー…BG
- 使用楽器…セルマー シリーズ2 47万番台
普段のリードは、レジェール シグネチャー 3番を使用しています。
1.見た目・形状
見た目は葦のリードのようですが、樹脂リードのようなツルツル感や光沢があり何だか不思議な感じです。
見た目も個体によって違います。
リガチャーをつける際、レジェールの場合はサイズが小さいため、葦のリードよりも少しきつめにリガチャーを締める必要があります。
VENNはレジェールほど小さくはなかったです。
2.硬さ
ダダリオ社のHPより、硬さの比較が公開されていました。
http://www.daddariowoodwinds.jp/products/reeds/reed_strength_comparison_chart/
ダダリオ社ホームページより、リードチャート
レジェール3番を愛用している場合、VENNの3番はかなり重く感じました。
柔らかめのリードを好む方は、VENNの場合、3番ではかなり重たく感じると思います。
3.吹奏感
VENNの吹奏感は、レジェールと比較して、葦のリードに近い吹奏感となります。
VENNは硬さが2.5であっても、葦のリードをほとんど吹かない方にとっては重たく感じると思います。
レジェールよりもかなり抵抗感がある印象です。
私は、葦のリードはほとんど演奏しないため、メロディを歌い込むときに、「かなり重くて使いにくい」という印象でした。
4.音色
VENNの吹奏感は葦のリードに近づきましたが、音色についてはVENN特有です。
レジェールとも違う音色です。
この部分は好みが分かれると思います。
私が試奏した個体については、低音域は鳴りやすいが、高音域の抜けがイマイチ、といった印象を受けました。
5.VENNをオススメできる人・できない人
最後に、私個人が感じたVENNをオススメできる人とできない人について、まとめていきます。
- 葦のリードに近い吹奏感の練習用リードとして、樹脂リードが欲しい
- レジェールが合わなかったけど、予算的にも樹脂リードへの移行を考えたい
レジェールリードに慣れ切ってしまっている人
私自身は、レジェールリードに慣れ切ってしまっているので、今のところ購入までは至らなかった。
万人に合うリードは存在しません。
「葦のリードの吹奏感により近づいた樹脂リード」としての立ち位置を持つVENNの存在は、選択肢が増えるという意味で、サックス業界全体としては喜ばしいことだと思います。
なお、樹脂リード全般やレジェールリードに関しては、こちらの記事で解説しています。
>サックスの樹脂・プラスチックリードの評判と選ぶときの注意点
選定品リード販売のお知らせ
音色・演奏に大きな影響を与えるリードですが、一般的に、楽器やマウスピースのような選定品は販売されていません。
良いリードを良い演奏に直結します。また、良いリードを知らないと、良いリードを選ぶ技術も身に付きません。
詳細は以下のリンクを参考にしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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