- クローゼのエチュードは、数多くの種類があり、どれを使えば良いのかわからない
- クローゼのエチュードに取り組んでいるが、どのように練習していくのが効率的か知りたい
- クローゼに取り組むと、得られる効果・メリットを知りたい
実は、 サックスのテクニック練習曲の定番である「クローゼの25の日課練習」には、 楽譜に直接は書かれていませんが、練習のルールがあります。
私の知る何人ものサックス奏者が、これから紹介する練習方法でクローゼに取り組んでいまます。
また私は、25曲全てをプロのレッスンで学び、また私自身もクローゼをレッスンした経験があります。
この記事では、「クローゼの25の日課練習」の効果的な練習方法と、取り組むメリットを中心に解説していきます。
この記事を読むと、サックスのテクニック練習曲の定番である「クローゼ」を、より効果的に練習できるようになります。
①サックスの定番であるクローゼの教本は、「サクソフォンのための25の日課練習」(LEDUC社)
②ブレスマークの後に休符を入れて、しっかりブレスをとってfで練習する。
③音階練習と並行しながら、練習する。
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大切なのは「自分に合った、正しい演奏法を知ったうえで」練習すること。努力する方向性を間違えないことが大切です。
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1.購入すべきはLUDEC社出版の「サクソフォンのための25の日課練習」
「クローゼのエチュード」は、サックスの技術・テクニックを磨くために、最初に取り組むべき定番の教本です。
一般的に、サックスで「クローゼのエチュード」と言った場合、こちらの「25の日課練習」のことを指します。
定番は「25の日課練習曲」です。クローゼ氏は、サックスの教本として「25のメカニズムの練習曲」も書いているので、混同しないよう注意してください。
25の日課練習曲は、複数の出版社から出てますが、LUDEC社のものを選ぶようにしてください。
LUDEC社のエチュードを選ぶべき理由は、次の通りです。
- ブレスの位置が指示されている
- マルセル=ミュール氏によって、より効果的に学べるよう、音やアーティキュレーションなどが改訂されている
LUDEC社のクローゼは、他の出版社のものより、若干価格が高いが、圧倒的にオススメ。
長きにわたって使えるエチュードなので、LUDEC社のものを選ぼう。
2.クローゼの練習方法
クローゼに、練習方法についての具体的な記載はありませんが、練習するうえで、注意事項があります。
2-1.ブレスマークの前の音を伸ばし、休符を入れる
LUDEC社のクローゼには、ブレスマークが書かれています。ブレスマークは次のように取り扱います。
- ブレスマークの前の音を伸ばす。
- 伸ばした後、休符を入れ、しっかりブレスをとる。
- ブレスマークの後の音を、リズム通り始める。


演奏方法は一例です。ブレスがしっかりとれない、ブレス後に音を出す準備が間に合わない、などの問題があったら、休符を長くして練習してください。
LUDEC社以外のクローゼでは、このブレスマークがないので、注意してください。
2-2.練習時の注意点
具体的な練習方法や、練習時の注意点について解説します。
メトロノームを使ってゆっくりから、基本f(フォルテ)で練習する
具体的な音量記号(mfやp)があっても、まずはf(フォルテ)で演奏できるようにしましょう。
クローゼはテクニカルなエチュードなので、1つ1つの音が短いです。
短い音をきっちり鳴らしきるのは、長い音を鳴らすよりも難しいため、意識的に鳴らしていく必要があります。
fでの演奏ができるようになってから、楽譜通りの音量記号で演奏できるようにしましょう。
pは「音量の小ささ」や「音の柔らかさは大切」。でもfのように、しっかり音が鳴っていることも良い演奏の条件ですよ。
正確なアーティキュレーションで練習する
アーティキュレーションを正確に演奏するよう心がけてください。特にスラーとスタッカートは、明確に吹き分けます。
スタッカートの語源は「離す」です。スタッカートのついた音の「前後」を離します。
「離す」には、スタッカートのついた音だけでなく、その前の音も短く切ります。

上記の譜例では、スタッカートのついた音の他に、2拍目表拍のソ、3拍目裏拍のファの音を短く切ります。
音階練習と並行して練習する
クローゼを始めるにあたって、ある程度、音階が演奏できる方が望ましいです。
可能であれば、事前に♯・♭がそれぞれ2つまでの長音階・和声短音階は、暗譜したうえでクローゼを始めるとスムーズです。
理由は、クローゼは臨時記号を使って、細かく転調していく曲が多いからです。

例えば、上記の譜例は、変ロ長調・B-dur(♭2つ)です。読み方は大きく2通りです。
- 「シ♭」「ミ♭」と都度、臨時記号付きで読む
- B-durを演奏しているから、シとミは常に♭をつける
この2つの読み方では、圧倒的に②で読んだ方が速いです。
音階を暗譜するのは、導入としては大変です。しかしクローゼ以外でも調性を意識して、楽譜を読む(②のパターン)方が速いので、将来的に大きなメリットを得ることができます。
先へ進むほど、より複雑な調性が出てきますので、クローゼと並行しながら、より複雑な調性の音階も暗譜できるよう練習していってください。
また、長調と短調で音色などが吹き分けられると、なお良いです。
サックスで行うべき音階練習の楽譜は、こちらからダウンロードできます。
音階練習は、数ある練習メニューの中で、最も重要な練習の1つです。メリットは数多くあります。
音階練習のメリットや練習方法に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
>【意味ある?】サックスの音階・スケール~練習の意味と選ぶべき教本
3.クローゼを練習するメリット
クローゼを練習することで、得られるメリットを紹介していきます。
譜読みが速くなる
譜読みが速くなるには、次の3点が必要です。
- 音階を暗譜する(臨時記号を都度読まない)
- リズムを正確にとらえる(裏拍の正確な場所を覚える)
- 譜読みの数をこなす
この3つのうち、まずクローゼをやるだけで③の条件を満たします。また、前述した音階と並行してクローゼを練習することで、①の条件も満たします。
なお、残念ながらクローゼでは、そこまで複雑なリズムは登場しません。クローゼで学べないリズム練習の方法に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
>楽譜のリズムの取り方を学ぶたった1つの練習法〜吹奏楽・サックス奏者のための
基本的なテクニックが身につく
クローゼは基本的なテクニックを学ぶには、最適なエチュードです。
なぜなら、クローゼの構成が次のとおり、曲で頻発されるパターンを網羅しているからです。
- 多くのフレーズで、調性がはっきりしている
- 音と次の音の幅が、2度~4度のものが多い
3度・4度の跳躍を含む、基本的な音階練習のパターンを曲にしたものが、クローゼと言えます。
3度・4度の跳躍練習まで含む教本で、オススメは次の「Perfect Scale for Saxophone Vol.1」です。音階練習を通じて、替え指を含む正しい運指まで、学ぶことができます。
集中力がつく(中級者向け)
ある程度演奏ができる人にとって、このクローゼというエチュードは、集中力の練習です。
似たような音形が転調されたり、アーティキュレーションが変わったり、と難しくはなくともノーミスで演奏することは大変です。
まずは「●回までのミスはOK」と決めて、通しで練習し、ミスを減らしていきましょう。
4.クローゼとその他の定番エチュード
クローゼは、サックスの定番エチュードの中で、「初級のテクニック練習」という位置づけです。
テクニックのエチュードとはいえ初級なので、「指づかい自体が難しい」と感じることは、多くはないです。しかし、音数は多く、目まぐるしく転調します。
吹奏楽の曲だけをやってきた人が挑戦するには、難易度が高いと感じるかもしれません。(私自身もそうでした。)
当時、吹奏楽しかやったことのなかった私が、テクニックの練習としてこのエチュードを購入し、難しすぎてビックリしたのを今でも覚えています。
「サックスの技術はまだまだ先がある」「吹奏楽の練習ばかりしていては、ダメだ」と気が付かせてくれたエチュード。
サックス奏者が取り組むべき、定番のエチュードについては、次の記事でまとめています。
>サックスのエチュード・教本〜おすすめとやる順番(初心者~上級者)
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今回紹介した内容は、あくまで一例です。レッスンではあなたの問題に合わせた、課題解決プログラムをご提案します。エチュードは演奏者のレベルや悩みによって学ぶべき内容が、1人1人違います。
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まとめ
今回は、「クローゼの25の日課練習」について解説してきました。
- 購入するなら、LUDEC社がオススメ・「25のメカニズムの練習曲」は別のエチュード
- ブレスマークの後に休符を入れて、音を区切る
- メトロノームを使い、fで正確に演奏する(特にアーティキュレーション)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。