サックス奏法

サックスのタンギングのトレーニング・基礎練習方法(初心者〜中級者向け)

美しいタンギングを手に入れるための、具体的な基礎練習の手順を解説していきます。

サックスのタンギング全般に関しては、こちらの記事に詳しくまとめています。

>サックスのタンギングを全解説~基礎と練習法、特殊なタンギングまで

この記事を読んでほしい方
  • どのようなメニューでタンギング練習をすれば良いかわからない。
  • タンギング練習はしているが、なかなか成果が出ない。
  • タンギング・スタッカートがとにかく苦手!
  • 吹奏楽部などで指導をしていて、教え方を知りたい。

私バージェスが考える、タンギング練習時のポイントはこちら!

結論

まずは真ん中の「シ」で感覚をつかむ。

速いタンギングと同じタンギングをゆっくりでも。

タンギングは難しく、奥の深いテクニックです。

今回の解説を参考に、繰り返し練習をして、タンギングへの苦手意識を無くして欲しいです。

今回は特に初心者の方に向けた内容ですが、タンギングで癖をつけないためにも中級者以上の方の方にもぜひ読んでもらいたい内容です。

私自身もタンギングで変な癖をつけてしまい、大変な苦労をして直していきました。

皆様にはそうなってもらわないよう、私を反面教師として、ぜひ最後までお読みください。

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1.タンギングの質を上げる練習方法

1-1.タンギング練習で使う音域

サックスのタンギング練習で大切なことは、正しい音域から練習を始めることです。

音を出すこと自体が難しい音域で練習してしまうと、音の出し方が良くないのか、タンギングが良くないのか、見分けることが難しいからです。

ズバリ、サックスでタンギング練習で使うべき音はコレです!最もタンギングがしやすい音とされます。

サックスのタンギング練習音

まずは、真ん中の「シ」の音で練習する。

※ソプラノ〜バリトンまで全てのサックスで同様です。

最終的には、高音域でも低音域でも美しいタンギングを身につけることが大切です。

しかし、高音域・低音域のタンギングは難易度が高いので、まずは真ん中のシの音から少しずつ、音域を高くしたり、低くしたりしていきましょう。

1-2.タンギング時の息づかい(スタッカート対策)

前回記事でも解説しましたが、タンギングは舌だけで行います。

ロングトーンをしているときと同じように息を入れ、アンブシュアも固定します。

タンギングをしている(リードに舌がついている)ときは、リードの振動が止まることで音が出ていない状態となる仕組みです。

実践① 舌で音を止める

この感覚を身につけるために、次の練習をしてみましょう。

上の楽譜を演奏します。

下の楽譜は息の流れを表しています。(=ロングトーンと同じ息づかい)

タンギング時の息づかい1

ロングトーンと全く同じ吹き方(=息は入れたまま)で、舌だけ動かし、リードの振動を止めることで、音を止める(=休符を作る)

音が切れれば良いので、必要以上に舌をつき過ぎないように練習する。

実践② 8分音符

次は8分音符です。

実践①と同じく、演奏は上の楽譜、息の流れが下の楽譜です。

タンギング時の息づかい2
実践③ スタッカート

次は苦手意識を持つ人が多い、スタッカートです。

これまでと同じく、演奏は上の楽譜、息の流れが下の楽譜です。

タンギング時の息づかい3

どうでしょうか?

スタッカートを見た瞬間、舌だけでなく、息も使ってしまった方がいたのではないでしょうか?(昔の私もそうでした…)

一般的な定義として、「スタッカート=音の長さを半分にする」と言われます。

だとすると、スタッカート付きの4分音符=8分音符となるので、実践②と実践③の譜面は、全く同じように演奏することになります。

スタッカートであっても、基本的には舌だけで音を切る。

バージェス

ラクールの10番のような、曲でスタッカートが続く場合、まずはタンギング(スタッカート)なしで練習する。タンギングなしでしっかり歌って、その感覚のまま、舌だけ動かす。

また、曲によっては息と舌、両方を使って表現した方が美しい曲もあるが、舌だけでスタッカートするのが基本。基本はおろそかにせず、確実に身につけよう。

上手くいったら、同じ楽譜を真ん中の「シ」の音以外でも練習しましょう。

1-3.速いタンギングを身につける

タンギング練習で、最も定番の練習を載せます。

実践④

テンポは♩=60〜120ほどで設定します。

確実にできるテンポから少しずつ速くしていきます。

実践①〜③と同様、息の流れはロングトーンと同じく、真っすぐに入れます。

1拍ごとにアクセントがついたり、息を抜いてしまったりしないようにしましょう。

タンギング基本練習1

ポイントは、タンギングが徐々に速くなっていきますが、力まないことです。

速いタンギングは、瞬間的にはできたとしても、維持し続けることも難しいです。

1〜2拍程度であれば、速くタンギングができても、それ以上長い場合は、舌が回らなくなってくることもあります。

実践⑤(応用)

次の2つのリズムパターンを練習しましょう。

できるようであれば、テンポを上げるだけでなく、30秒〜1分ほどこのリズムを繰り返してみましょう。

タンギング速度練習1
タンギング速度練習2

30秒〜1分と長い時間で練習すると、舌の持久力がつきます。

バージェス

色々な奏者を見てきたが、「上手い人=タンギングが早く切れる」と言うわけではなさそうだ。

上手い人は舌の動きが速くなくても、切れているように聴こえさせる技術が高いと感じる。

逆に、何故かタンギングだけやたら速い人も時々見かける…

プロでもタンギングのスピードはまちまちです。

タンギングのスピードに限界を感じた場合は、タブルタンギングにチャレンジしましょう。詳細はこちらの記事で解説しています。

>サックスのダブルタンギング~上手くできない理由と対処方法・コツを徹底解説

1-4.【重要!】舌を小さく動かす感覚

前述している通り、タンギングではリードの振動を止め、音が鳴らなければ良いので、舌は大きく動かす必要はありません。

舌を小さく動かす感覚を身につけるために、以下の練習をしてみましょう。

実践⑥

実践④の逆で、速いタンギングから練習するパターンです。

鏡を見ながら、練習します。

タンギング特別練習

8分音符・4分音符のタンギングで、タンギングに合わせて喉

(のど)のあたりが動いてしまう。

このような症状が出るのは、「舌の動かし過ぎ」が原因です。

16分音符や3連符は、速いタンギングとなるため、「舌を動かしすぎる」ことができません。

実は遅いタンギングの方が、かえって舌の動きに無駄が多くできてしまって、難しくなってしまうケースがあります。

速いタンギングと同じように、小さく・コンパクトにタンギングする意識で取り組む。

特に舌の根本を動かし過ぎないように、舌の先(先端とは限らない)だけを動かすイメージを持つ。

前回記事でも解説しましたが、実は舌を小さく動かすことは非常に難しいです。

対策として、「口の中の容積が狭いアンブシュアを作る」ことをオススメします。

口の中の容積が狭いと、舌を動かせる範囲が小さくならざるを得ない、という理屈です。

アンブシュアと口の容積については、過去の記事でも解説していますので、こちらもご参照ください。

>サックスのアンブシュア ~口の中と舌の位置、タンギングの苦手を無くす

バージェス

遅いタンギングをするときに、喉の近くが動いてしまう症状は、私も1〜2年かけて克服した。

実践⑤の練習と口の容積を狭くすることで、一気に解消していった。

タンギングに悩む人や、指導者の方にはぜひ覚えてほしい。

2.音の出だし

2-1.音の出だしの重要性

サックスに限らず、全ての音楽で音の出だしは、最も大切なテーマの1つであると言えます。

音を録音して、音の始まりを切り取る編集をすると、何の楽器を演奏しているのか分からなくなります。

つまり、初めの発音が演奏の印象を決める、耳につきやすいポイントでもあるということです。

音の始まりの印象は非常に強いので、演奏するときには特に注意が必要。

2-2.ノンタンギングでのトレーニング

音の出だしは、タンギングをするのがサックス演奏の基本です。

しかし、舌の筋肉は私たちが思っているより、はるかに強いので、無意識でタンギングに頼った音の出だしになってしまいがちです。

実践⑦

普段の基礎練習で、音の出だしをノンタンギング(タンギングなし)で演奏してみましょう。

ノンタンギングで音を立ち上げる場合、出だしの息の圧力やスピードが適切でないと、はっきりとした音が出ません。

繰り返し練習して、正しい息の圧力・スピードを探しましょう。

その際、力んだり、マウスピースに噛み付いてしまうのはNGです。

舌よりも息を重要視する。

ノンタンギングで美しく音が立ち上がる吹き方で、タンギングをそっとプラスするだけのイメージ

バージェス

最低音に近い音域で、ノンタンギングで美しく音を始めることは、上級者であっても非常に難しい。

私の師匠のプロ奏者が言うには、「難しいサックスの協奏曲を演奏するより、最低音をノンタンギングで10回連続で美しく出る方が難しい」というほど。

3.舌と指がズレるときの対策

次の譜例で考えてみます。スラーがかかっていないので、全ての音と音の間で、タンギングをします。

指と舌の練習

タンギングと指がズレてしまうのは、「指が難しい部分と簡単な部分がある」からです。

例えば上の譜例だと、ド⇄レの指づかいは、動かす指が多いため、他の部分に比べて指が難しい部分となります。

タンギングと指がズレてしまうパターンは大きく次の2つです。

  1. 難しい部分の指が遅れてしまう。
  2. 簡単な部分の指が前のめりになってしまう。(はしる・転ぶ)

速いタンギングが必要でない限り、一定のテンポでタンギングをするのに、指のように、難しさに差が出ることはありません。

タンギングのテンポに指を合わせる。

タンギングにまず集中して、タンギングのテンポに合わせて、指をテキパキ動かすイメージで演奏します。

タンギングにも指にも注意を払うと混乱してしまいます。

一定のテンポでタンギングを無理なくキープできるのであれば、タンギングしたテンポをメトロノームの代わりだと思うくらいが丁度いいのです。

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今回紹介した内容は、あくまで一例です。レッスンではあなたのタンギングの問題に合わせた、個別の課題解決プログラムをご提案します。

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まとめ

サックスのタンギング練習のポイントは次の通りです。

今回の要点
  • 音が切れる程度のタンギングでOK(舌をつき過ぎない)
  • 舌の根本は動かさず、リードと触れる舌先だけ小さく動かす
  • リードの先端、一点を狙って舌をつく→リードの先端につくだけなので、タンギングで使う舌の面積も限りなく小さい
  • 真ん中の「シ」の音から少しずつ音域を広げて練習していく

私が考える練習とは、「変化と反復」です。

タンギングに限らず、演奏がうまくいかない原因を突き止め、自分の演奏を変える。(=変化)変化した演奏法を反復し、無意識でできるようにする。私が考える練習論については、以下の記事にまとめています。

>楽器上達のコツ!毎日の楽器練習を効率よく行うための2つの考え方

最後までお読みいただき、ありがとうございました。