選曲

ソロコン曲のまとめーバリトンサックス編

サックスのソロコンテスト向けの曲を紹介していきます。

曲名だけではなく、演奏時間や難易度、難しいポイント等も紹介していきます。

今回はバリトンサックス編です。バリトンサックスはアルトサックスと比較して、曲数がかなり少ないため、選曲の相談を受けることも多いです。

中学生の方でも演奏できる曲から中上級編まで、バリトンサックスに絞って紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。

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1.アヴェ・マリア(グノー作曲・須川展也編曲)

基本情報
  • 演奏時間…約2分半
  • 難易度…初級
  • フラジオ…なし

ロングトーン中心で、全体的にゆったりした曲調なので、楽器を初めてすぐの方でも、取り組める曲です。

長い音が中心ですが、バリトンの重厚な音にマッチした曲です。

しかし、長い音が中心で、音色がとりにくい真ん中のド#や音程が悪い真ん中のレの音など、ごまかせない曲となっています。そのため、中級者以上の方でも、良い練習になります。

取り組む場合は、原曲(歌)の音源も聴いて、研究するようにしましょう。

また、数多く登場するクレッシェンド・デクレッシェンドの音量変化を工夫しましょう。一般的に記号で書かれた場合は急激に、文字で書かれた場合はじっくりと音量変化させます。

音量差が大きければ偉いわけではありません。曲調に合わせて表現しましょう。

ポイント・難所
  • 最初と最後に出てくる、真ん中のド#のロングトーンに注意。
  • スラーで大きく下行する、跳躍をきれいに繋ぐ。

私自身の演奏を公開しますので、良ければ参考にしてください。

2.ヴォカリーズ(ラフマニノフ作曲・須川展也編曲)

基本情報
  • 演奏時間…約5分
  • 難易度…初級
  • フラジオ…なし

原曲はラフマニノフが作曲した歌曲ですが、今では様々な楽器で演奏されています。

バリトンサックスと音域の近いチェロでも、数多くの名演があります。

微妙なテンポの揺れを、ピアニストと合わせられるように練習しましょう。合わせるコツは、ソリスト(サックス奏者)が、速度変化のルールを守って演奏することが重要です。

速度変化のルールに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。

>【実践】音楽用語の意味と具体的な表現方法

また、長い音を歌おうとして、後押しとなっていないか、十分に注意してください。あくまでフレーズの中で、自然に歌うように意識しましょう。

ポイント・難所
  • 速度変化のルールにのっとった演奏を!
  • 後押しに注意しながら、自然に表現する。

演奏を公開します。記譜のテンポは58ですが、他の楽器の一般的なテンポに近づけて、やや遅めに演奏しています。

バリトンサックスの音源は多くないのでぜひ参考にしてみてください。

3.演奏会用独奏曲 Op.93(サンジュレー作曲)

基本情報
  • 演奏時間…約4分~4分半
  • 難易度…中級~上級
  • フラジオ…なし

数少ない「バリトンサックス」のオリジナル曲です。オリジナル曲であるがゆえ、バリトンの良い音がする音域で全体が構成されています。

ソロコンにふさわしい、テンポの速い技巧的なパッセージあり、歌う美しいパッセージもあります。注意したいのは特に速いパッセージ。

特にバリトンの速いパッセージはどうしても連符がぼやけてしまい、何をやっているのかが分からなくなりがちです。1つ1つの音を響かせるために、連符では特に息を多めに入れ、指も意識的にテキパキと動かすようにしましょう。

また、中間部のカデンツの演奏方法にも注意が必要です。カデンツはわざとリズム通りではなく、適度な間やテンポの変化を使って演奏します。

どのような演奏が効果的か、よく研究してみてください。その際、他のクラシック曲のカデンツを聴くのが良いヒントになると思います。

ポイント・難所
  • 短い音でしっかり息を入れて、音の粒がはっきり聴こえるように
  • カデンツの間の取り方を工夫する

演奏動画を貼りますので、ぜひ参考にしてください。特にこの曲は音源が少ないです。

バージェス

個人的にサンジュレーのこの曲は、バリトンサックスでソロコンに出るなら、一押しの曲です。

ぜひチャレンジしてみてください!

4.無伴奏チェロ組曲第1番(バッハ作曲)

基本情報
  • 演奏時間…約3分
  • 難易度…中級~上級
  • フラジオ…なし

ほとんどの音が16分音符で書かれていますが、均等なリズムで演奏はせず、フレーズ頭の音で粘ったり、音階の上行・下行などのフレーズに合わせてテンポを変化させたりして、表現していきましょう。

この独特なテンポの変化を、様々な奏者の音源を聴いて、研究してみてください。

一方でチェロは、ブレスが必要ありませんが、バリトンサックスではブレスが必要なのが悩ましい部分です。

ブレスで音楽に違和感が出ないよう、フレーズの切れ目を確認して、事前にブレスの位置を決めてしまいましょう。

本番は緊張して、息が吸いにくくなるので、少しゆとりを持ったブレスの設計をオススメします。

バッハの楽譜は、編曲によって、スラーや強弱記号が書かれていますが、原曲にはありません。

楽譜に書かれた情報を鵜呑みにし過ぎず、自分の感性を信じて演奏しましょう。

ポイント・難所
  • 自然なフレーズの節回しを、様々な奏者の演奏を聴いて研究する。
  • 音域による音色感の違いを、サックスでも表現する。

上記の楽譜は、オクターブ下の「ラ」の音が出ない、アルトサックスを前提に書かれているので、原曲とオクターブ違いの箇所がいくつか出てきます。

バリトンサックスで演奏する場合、原曲を聴いて、原曲に合わせた音域で演奏する方が、演奏効果は高いです。

また、チェロの原曲を学ぶにはこちらの楽譜もオススメです。チェロの巨匠、カザルス氏による楽曲の細かい解説や演奏のヒントが多く書かれています。

バージェス

自分もバッハを演奏する際には、カザルス解釈版を使って、読み替えています。

演奏はこちらで公開しています。チェロの楽譜を使って演奏をしています。

アルトサックスの曲を演奏する

ここで紹介してきた曲以外で、アルトサックスの曲を取り上げるのも、良い賞を受賞するチャンスができます。

オクターブ下にはなりますが、アルトサックスの楽譜をそのまま演奏してください。アルトと比較して、細かい音符が聴こえにくいので、特に意識して演奏する必要があります。

アルトサックスのソロコン選曲に関しては、こちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

>ソロコンテスト曲オススメーアルトサックス初〜中級・中学生にも

>ソロコンテスト曲オススメーアルトサックス中~上級編・金賞狙い

バリトンサックス上達のコツ

バリトンサックスの特徴、他のサックスとの大きな違いは、低音域に重心があることです。オクターブキーを押さない音や最低音に近い音でも、比較的音が出しやすい作りになっています。

他のサックスはどちらかと言えば高音域に重心があります。そのため、演奏方法が他のサックスと異なる点が多いです。

バリトンサックスの演奏方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

>バリトンサックス特有の上達法・コツ・吹き方

チェロの楽譜を演奏する

バリトンサックスのレパートリーを開拓するにあたり、チェロの楽譜を採用することは非常に有益です。

理由は次の通りです。

  • チェロは歴史も長く、名曲が多い
  • バリトンサックスの音域で、演奏できる曲が多い(チェロとバリトンサックスの最低音は同じ音)
  • チェロの譜面(ヘ音記号・C譜)から、バリトンサックスの譜面(ト音記号・E♭譜)への読替がえが比較的簡単

チェロの楽譜をバリトンサックスで演奏する場合、#を3つ増します。見た目の度数が変わらないので、非常に演奏しやすいです。

具体的には次の譜例を参考にしてください。

譜例

次の曲は、J.S.バッハ作曲の「無伴奏チェロ組曲第1番」の冒頭部分です。

1段目がチェロの楽譜、2段目がE♭譜に移調した楽譜です。

チェロとサックス(E♭管)の移調

より詳しい移調の方法は、こちらの記事で解説しています。

>サックスの移調〜ピアノ譜をサックスで演奏するための具体的なやり方

チェロの楽譜でも、ハ音記号が出てくる曲は避けた方が無難です。

移調の方法が変わるのと、バリトンサックスでは音域が高すぎて、演奏しにくくなる可能性が高いです。(最低音は同じでも、チェロはかなり高音域まで演奏できます。)

サンジュレーという作曲家

ジャン=バティスト・サンジュレーという作曲家は、クラシックのサックスのための曲を多数書いた、サックスの歴史から見たら初期の作曲家です。

サンジュレーの書いた曲では、「サクソフォーン四重奏曲」が大変有名ですが、実はソロの曲も数十曲残しています。

サンジュレーが書いたソロ曲は、アルトサックス以外の曲も多い。

サックスでソロの曲というと、ほとんどがアルトサックスのために書かれた曲、というのが現状です。

そのため、アルトサックス以外のサックスでソロの曲を探すと、なかなか見つかりません。

サンジュレーの曲は、選曲の幅を広げるという意味でも非常に有用ですので、ぜひ色々探してみてください。

サックスのソロコンで選曲をするときの注意点

サックスのソロコンの選曲をするときに注意すべき点は、「ピアノ伴奏の難易度」です。

実は、サックスよりもピアノ伴奏の方が、はるかに難しいケースが多いです。

ピアノ伴奏をお願いする人と、必ず一緒に選曲をするようにしてください。

ピアノ伴奏は、完璧にできれば素晴らしいですが、「一部の音を抜く」ことも考えて演奏してみてください。

(プロのピアニストでも、曲によっては音を抜いています。)

  • ピアノ伴奏者に、選曲の相談をする。
  • ピアノ伴奏は、場合によっては音を抜いてもOK

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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